自己PR「周りを巻き込む力」は採用面接で本当に評価されるのか?
採用面接で最も良く聞く自己PRの一つである「周りを巻き込む力」。
確かにとても重要な能力であり採用担当者としても是非とも見極めたいポイントです。
でも良く聞くアピールだけに使い方が重要。
ここではこの力をアピールする際の注意点をお話しします。
「周りを巻き込む力」は聞き飽きられている
採用担当者は毎年何百枚のエントリーシートや何十人の採用面接に向き合っています。
そうすると自ずと良く聞く人気ワードが頻繁に出てきて、そんな時は「このキーワードは就活支援サイトで紹介されているのかな」などと考え、キーワードよりも内容に関心を向けて、そのアピールが単なるWEB上のアドバイスの受け売りではなく、しっかりした中身があるのかよく聞いてみようと耳を傾けます。
「周りを巻き込む力」は超重要
結論として「周りを巻き込む力」はとても重要なアピールポイントです。
筆者もビジネスには最も重要な能力と言って過言ではないと思っています。
では、この最重要な能力をアピールするためには何に注意すればいいでしょうか。
「なぜ」周りを巻き込めたのか?
周りを巻き込むために必要な力には「リーダーシップ」「提案力」「説得力」「交渉力」「調整力」「信念」「誠実さ」「明るさ」「人懐っこさ」「協調性」「心配り」等、色々な能力があると思います。
筆者の経験上、「周りを巻き込む力」をアピールする学生さんの中には、「周りを巻き込んだ経験」のエピソードは用意しているが、では「なぜ」周りを巻き込むことができたのか、の説明が抜けている人が多いように思います。
部活の試合成績向上であれ、新しい活動の立ち上げであれ、グループで行動して成果を上げた経験に、その中で自分が担った役割を加えることで、その成果を自分が「周りを巻き込む力」に繋げて説明することは表面的には難しくなさそうです。
それは「周りを巻き込む力」という意味の広い言葉の便利なところでもあり、逆に危ういところでもあります。
自分の貢献とは言えないグループでの成果であっても、無理矢理に自分の「周りを巻き込む力」を示すエピソードとして説明してしまうと、言葉のキャッチーさ故に、それだけで一見自分の強みを説明できたように思えてしまいがちです。
そのため、さらに掘り下げて「なぜ巻き込めたのか」の理由となる自分の強みについて実体験に基づいた説得力のある説明ができなかったり、その強みを発揮したエピソードがほかに挙げられなかったり、その強みが面接での本人の人物像の印象と全然違ってしまったり等、話の薄っぺらさが目立ってしまい、信用できない自己PRになってしまいます。
例えて言えば、テレビのグルメ番組で、表面的に取ってつけたように「美味しい」と言っていても、なぜ美味しいのか説明できなかったり、美味しそうな顔に見えなかったり等、薄っぺらな食レポのようになってしまいかねません。
まとめ:「周りを巻き込む力」は「なぜ」が大事
「周りを巻き込む力」はビジネスにとって極めて重要な能力であり、その能力をアピールできれば、とても有利であることは間違いありませんが、その能力の「なぜ」、具体的には自分のどんな強みによって人が巻き込まれてくれたのか、を本当の体験の掘り下げを基に説明しましょう。掘り下げた結果、もし自分が巻き込んだと言うのはちょっと無理があるなと思ったら、「周りを巻き込む力」という便利な言葉ではない自分の強みをもっと具体的に表す言葉にしてみたり、ほかのエピソードを考えてみたりしてもよいと思います。
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
「周りを巻き込む力」は「繋がる力」。